EMP ファイル ユーティリティ
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EMP ファイル ユーティリティ
Environment Manager個人設定ファイル ユーティリティ (EMP ファイル ユーティリティ) は、コマンドライン インターフェイスを使用して、Environment Manager 個人設定データベースとの間でファイルをインポートおよびエクスポートします。ツールを使用する前に、データベスへの有効な接続文字列を定義する必要があります。接続文字列で指定されたユーザには、データベースのストアドプロシージャの読み取り、書き込み、および実行権限が必要です。最も簡易な権限は「dbowner」です。
このユーティリティは直接データベースにアクセスし、個人設定サーバを使用しません。
この低レベルのツールは、コマンドライン インターフェイスのスクリプティングの要素を使用し、コマンドを入力して、パラメータを設定します。コマンドライン ユーティリティとスクリプティングの知識は、このツールを使用するときに役立ちます。
要件
このユーティリティは直接データベースにアクセスするため、データベース表へのアクセス権が付与されたユーザのユーザ名とパスワードが必要です。個人設定 サービス アカウントを使用しても、動作しません。
サポートされているソフトウェア バージョン
EMP ファイル ユーティリティは、古いバージョンの Environment Manager をサポートしません。8.5ユーティリティは、ソフトウェア バージョン8.5でのみ使用できます。
Windows 設定グループ サポート
ファイル ユーティリティを使用して、親 Windows 設定プロファイルに含まれる Windows 設定グループとの間で、ファイルをインポートおよびエクスポートできます。このために、アプリケーション名が、プレフィックス「wsg:」が付いた Windows 設定グループ名で置換されます。たとえば、Windows 設定グループ「Appearance and Personalization」との間でインポートおよびエクスポートするには、アプリケーション名を「wsg:Appearance and Personalization」に指定します。
使用シナリオ
一般的なシナリオとしては、特定のユーザまたはグループが、ユーザ インターフェイス経由ではなく、バッチ処理で特定のファイルの更新を要求することです。EMP ファイル ユーティリティを Environment Manager ポリシー構成と併用し、データベース内のユーザ設定を直接操作することもできます。
データベースからファイルをエクスポートする
データベースへの有効な接続文字列は、EMPRegUtil が実行される同じコマンド ウィンドウで、環境変数 EMPFileUtilConnectionString
で定義する必要があります。この手順は、環境変数を設定し、その後にユーティリティを実行する方法について示します。
- [スタート] > [AppSense] > [Environment Manager] > [ツール] > [EMP ファイル ユーティリティ] を選択します。
-
コマンドラインで、
SET EMPFileUtilConnectionString=<connection string>
と入力します。例:
SET EMPFileUtilConnectionString=Data Source=(local);Initial Catalog=PersonalizationServer;Integrated Security=SSPI
-
Enter を押します。
この環境変数は、システム プロパティでグローバルに設定することもできます。Windows Vista 以上の場合、スタート メニューで [コンピュータ] を右クリックして、[プロパティ] を選択します。[詳細システム設定] を選択し、[詳細] タブをクリックして、[環境変数] ボタンを選択します。
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コマンドラインで、次の形式でコマンドを入力します。
EMPFileUtil EXPORT
<username> <usergroup> <application> <databaseroot> <outputfolder>使用方法:
パラメータ 定義 <username> 先頭にドメインが付いたユーザ名。例: Ivanti\smithj <usergroup> ユーザの個人設定グループ。例: Default Users <application> アプリケーションまたはグループの名前 (実行ファイルの名前ではありませんが、Notepad のように同じにすることはできます)、またはプレフィックスの「wsg:」が付いた Windows 設定グループの名前。 名前にスペースが含まれる場合、wsg: を含むパラメータ全体を引用符で囲む必要があります。次の予約済みアプリケーション名が認識されます。
- 証明書 (レガシー証明書プロファイル)
- レガシー証明書
- Windows 設定
- Windows 個人設定 (Windows 設定プロファイル)
- レガシー セッション データ
<databaseroot> 「未加工」形式でエクスポートされるファイル ツリーのルート。例: {CSIDL_APPDATA} 値 * (アスタリスク) をここで使用すると、アプリケーション グループのすべてのファイルをエクスポートできます。レジストリ ファイル「settings.fbr」(Windows 設定グループの場合は「registry.fbr」) もエクスポートされます。これらのファイルはユーザの SID を含むため、同じユーザにのみ再インポートされます。
メモ: このような場合、レジストリ設定を転送するために、EMP レジストリ ユーティリティを使用する方が適していることがあります。
詳細については、「EMP レジストリ ユーティリティ」をご参照ください。
<outputfolder> ファイルがエクスポートされるフォルダ。ディレクトリ構造はここで作成され、データベースの構造と一致します。 相対パスを使用できます。たとえば、ドットは現在のパスを参照します。 既存のファイルは上書きされず、フォルダは必要に応じて作成されます。
パラメータ 定義 パラメータに埋め込まれたスペースが含まれる場合、パラメータは引用符で囲む必要があります。
-
Enter を押して、すべての該当するファイルをエクスポートします。
データベースにファイルをインポートする
[スタート] > [Ivanti] > [Environment Manager] > [ツール] > [EMP ファイル ユーティリティ] を選択します。
コマンドラインで、次の形式でコマンドを入力します。
EMPFileUtil IMPORT
<importdescription>.xml
XML ファイルには、データベースに読み込まれるユーザ、アプリケーション グループ、ファイルの情報が含まれます。
ユーザごとに1つの XML ファイルを作成するか、同じファイルに複数のユーザを入れることができます。
<?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>
<Users>
<User
Name="ivanti\smithj"
RetrieveSID="yes" >
<PersonalizationGroup
Name="Default Users">
<Application
Name="Group1"
Type="group"
DeleteExisting="yes"
RootFolder="c:\Dev\TestData\Group1" />
<Application
Name="Notepad"
Type="single"
DeleteExisting="yes"
RootFolder="c:\TestImport\Notepad" />
</PersonalizationGroup>
</User>
<User
Name="ivanti\jonesa"
RetrieveSID="no"
Sid="S-1-5-21-203209604-3446334822-3473717970-1002" >
<PersonalizationGroup
Name="Default Users">
<Application
Name="Office"
Type="group"
DeleteExisting="yes"
RootFolder="c:\TestImport\Office" />
<Application
Name="Notepad"
Type="single"
DeleteExisting="yes"
RootFolder="c:\TestImport\Notepad" />
</PersonalizationGroup>
</User>
</Users>
最上位の <Users>
要素の下に、1つ以上の <User>
要素を入れることができます。必要に応じて、各 User 要素は、ユーザの複数の個人設定グループ (ユーザ グループ) を指定できます。
複数のアプリケーションは、<PersonalizationGroup>
の下で指定できます。各アプリケーションには、ユーティリティが読み込むファイルを検索するフォルダを示す RootFolder
属性があります。
要素 | 属性 | 意味 |
ユーザ | 名前 | ドメイン\ユーザ形式のユーザ名。SID が指定されている場合は、このユーザが存在しなくてもかまいません。ユーザは以前に個人設定サーバにログインしている必要はありません。 |
RetrieveSID | 値は「yes」または「no」です。「yes」の場合、EMPFileUtil は AD (ドメインにある場合) またはローカル コンピュータ (ドメインにない場合) を確認して、ユーザの SID を検索します。 | |
SID | ユーザの SID。RetrieveSID=”no” が指定されている場合に必須です。 | |
個人設定グループ | 名前 | ユーザとアプリケーションが読み込まれるグループの名前。このグループは既に存在している必要があります。メンバーシップがユーザをグループに配置しない場合は、重複したデータを作成することになります。 |
アプリケーション | 名前 | アプリケーション、アプリケーション グループ、または Windows 設定グループの名前。先頭に「wsg:」が付きます。グループは、個人設定グループに割り当てる必要があります。そうでないと、EMPFileUtil でエラーが報告されます。予約済みアプリケーション名 (上記のエクスポートの一覧を参照) を使用することはできますが、レガシー プロファイルをインポートすると、レガシー クライアントにのみ影響があります。 |
Type | アプリケーションは「Single」、アプリケーション グループは「group」。 | |
DeleteExisting | 「Yes」または「no」。ユーザ/グループのデータを使用したアプリケーションが既に存在する場合は、「yes」を指定すると、EMPFileUtil がすべての古いデータを削除します。「no」の場合、新しいファイルが追加されます。新しいファイルの名前とパスが古いファイルと同じ場合、重複キー エラーが発生し、処理が停止します。 | |
インポートされるファイルが配置されるパス。ルートには、{CSIDL_xxx} の形式でサブディレクトリを含める必要があります。ファイルを含めることはできません。この下では、すべてが許可され、データベースに読み込まれます。レジストリ ファイルは読み込めません。これは、EMPRegUtil を使用して実行する必要があります。 |
個人設定の分析
XML ファイルがインポートされた後は、個人設定の分析 を使用して、ユーザ設定をドリルダウンすることもできます。
詳細については、「個人設定分析」をご参照ください。